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外科で治りにくい治療と接骨医療

西洋医学と、接骨医療が含まれる東洋医学との相違点は何か?挙げるとするなら幾つもの相違点があるでしょうが、西洋医学で重要とされるものの1つに「治療の立証性確立」があると思います。それがゆえに医療の根本の指針が確立しやすく、全国どこの地域であろうと1つの病気やケガに、同じ治療方法・手段が用いられる安心感・信頼性があります。その点東洋医学ではスタンダードの確立というものに今まであまり業界を挙げて取り組んだ歴史はなく、以前の社会に比較し飛躍的に情報が公開された現代社会において指摘される対象となり、改善が求められています。しかし接骨医療には時代とともに歩んできた「歴史」があります。西洋だから東洋だから新しいから旧いからといった基準でこと「医」は捌ききれないものということです。

人にはそれぞれの生活環境・社会環境があります。そしてそれに寄り添う形で時代環境もあり、たとえば100年前の人と、21世紀に生きる我々とでは、痛いところが仮に腰だとしても、発生理由もその経過もおのずと異なるのはいうまでもありません。現代だけに絞っても、例えば「腕が痛い」としても、肉体労働作業の連続によりいためた人と、事務ワークの連続でいためた人とではいため方の差があって当然です。現代の外科という金字塔は揺るぎないものでしょうが、構成される1つ1つの鉄骨は大きすぎどうしても1つ1つの隙間からこぼれてしまう事があります。その隙間を埋めるパテのような存在が私たち接骨医療だと思うのです。前述したとおり我々接骨医療も今後、医療におけるスタンダードの確立には一層努力しなければなりませんが、1つのケガ等をなおすための手段・手法・時間のかけ方は、外科等より自由の範囲が広く、各々の独自性、得意領域での本領発揮がしやすい環境であるといえます。

あくまで比較論ではないのですが、置かれる立場の相違によりカラーの違いがそこにあるということです。たとえばご自身のケガ等で外科を選ぶか接骨医療を選ぶかはあくまでご自身の選択の自由です。優れた技能・知識のある術者がいることが確認されるならば、接骨だからゆえにダメといった説に従う必要は有りません。外科にかかったと同様あるいはそれ以上の満足感をきっと得られると思います。